補聴器の値段はどのくらい?タイプ別の価格相場を紹介

2024.03.07

補聴器の購入を検討するにあたって、どのくらいのお金がかかるのか気になっていませんか? 補聴器には比較的安価なものから高額なものまで多くの種類があり、なぜそのような価格差が生じるのか疑問に感じていた方もいるでしょう。

今回は、補聴器の値段の目安について、購入先別・補聴器のタイプ別にそれぞれわかりやすく解説します。具体的な商品例と参考価格も挙げていますので、ぜひ参考にしてください。

補聴器の値段

はじめに、補聴器の平均的な価格帯について解説します。補聴器の値段に差がある理由や、高価な補聴器を選ぶ必要性についても見ていきましょう。

平均的な補聴器の価格帯

補聴器には大きく分けて低価格帯・中価格帯・高価格帯の3種類があります。大まかな価格帯の目安は次の通りです。

【補聴器の価格帯(片耳)】

  • 低価格帯:10万円未満
  • 中価格帯:10〜20万円程度
  • 高価格帯:20万円以上

一般社団法人日本補聴器工業会の調査結果によれば、認定補聴器技能者に応対してもらった補聴器の場合、補聴器1台あたりの価格はほとんどが10万円~30万円となっています※。

※出典:一般社団法人日本補聴器工業会「JapanTrak 2022 調査報告」

補聴器の値段に差がある理由

補聴器によって値段に差があるのはなぜなのか、疑問に感じていた方もいるでしょう。補聴器の価格差は、補聴器の形状や性能、使用している部品の違いなどによって生じています。小型で高性能なものほど、値段が高くなるのが一般的です。
中には数千円〜数万円で販売されているものもありますが、その多くが補聴器ではなく「集音器」や「助聴器」です。補聴器との大きな違いは、厚生労働省の認可を受けた医療機器であるかどうかにあります。集音器や助聴器は医療機器ではなく、装用する一人ひとりに合わせて聞こえを調整することはできません。一見すると補聴器のようでも、値段が安すぎるものは避けたほうが無難でしょう。

値段が高い補聴器を選ぶべき?

では、値段が高い補聴器ほど装用効果も高まるのでしょうか。結論からお伝えすると、値段が高い=効果が高いとは限りません。補聴器に必要とされる機能や性能は人によって大きく異なります。値段が高い補聴器のほうが機能や性能面が優れているケースが多いのは事実ですが、それらの機能や性能がその人にとって必要かどうかは別の問題です。
よって、補聴器を選ぶ際には値段だけでなく、ご自身の聞こえや用途に合ったものを購入することが非常に重要です。値段が安い・高いという点だけで補聴器を選ばないようにしましょう。

購入先別に見る補聴器の値段の目安

次に、購入先ごとに多く見られる補聴器の価格帯と、販売されている補聴器の特徴を紹介します。あくまでも一般的な傾向のため必ずしもこの通りとは言い切れませんが、1つの目安として参考にしてください。

通販でよく売れている補聴器の価格帯

ネットショップなどの通販でよく売れている補聴器には、15,000〜50,000円程度の価格帯のものが多く見られます。比較的安く購入できるものの、聴力測定や補聴器の調整などのサービスを十分に受けられないケースが少なくありません。
補聴器は購入して終わりではなく、日常生活の中で装用しながら調整を繰り返す必要があります。手軽に安価で購入できるとはいえ、通販ではこうした対応が難しい可能性が高いでしょう。補聴器を購入する際には、対面のカウンセリングやフィッティングが可能な実店舗を選ぶことをおすすめします。

専門店で購入する場合に最も低い価格帯

補聴器専門店で販売されている補聴器のうち、最も低い価格帯は片耳50,000〜100,000円程度です。既成品であればこの価格帯で購入できるものもあるでしょう。
ただし、既成品は一人ひとりの聞こえに合わせた調整ができません。補聴器の効果を十分に生かすのであれば、後述する中価格帯以上のものを選ぶことおすすめします。

専門店でよく売れている補聴器の価格帯

補聴器専門店でよく売れている補聴器の一般的な価格帯は、片耳200,000〜330,000円程度です。オーダーメイド補聴器の価格帯としては、この値段が一般的といえます。オーダーメイドであれば一人ひとりの聞こえに合わせた微細な調整ができるため、補聴器の効果を実感しやすくなるでしょう。

専門店で扱っている高機能補聴器の価格帯

補聴器専門店で取り扱っている補聴器の中でも、高価格帯のものになると片耳490,000〜650,000円程度が一般的な値段となります。高音質にこだわった補聴器や、周囲の音環境の調整にも細かく対応できるタイプの補聴器を選ぶのであれば、この価格帯になる可能性があるでしょう。

耳あな型補聴器の商品例・参考価格

ここからは、補聴器の形状別に具体的な商品例や特徴、参考価格を見ていきましょう。最初に紹介するのは耳あな型の補聴器です。

フォナック バート パラダイス

メーカー フォナック
価格 片耳212,000円〜、両耳424,000円〜
特徴
  • 軽度〜高度難聴に対応(オーダーメイド)
  • 快適な音に自動調整する機能を搭載
  • スマートフォン、テレビ、ロジャーなどに簡単接続

聞こえの快適性と多様な接続性にこだわった補聴器です。フォナックは世界初のチタン製補聴器を開発したメーカーとして知られており、頑丈さとデザイン性の両立を実現しています。

スターキー エボルブ エーアイ|エコノミー(充電式)

メーカー スターキー
価格 片耳200,000円〜、両耳400,000円~
種別 オーダーメイド
特徴
  • 中等度〜高度難聴(場合によって重度難聴)に対応(オーダーメイド)
  • 世界初のワイヤレス充電式耳あな型補聴器
  • 幅広い聴取環境でリアルな音質を自動で再現

スターキーは世界初の2.4GHzワイヤレス充電式の耳あな型補聴器を開発したメーカーです。エボルブエーアイは毎時5,500万回パーソナライズされた調整により、リアルな音質を自動で再現します。

耳かけ型補聴器の商品例・参考価格

次に、耳かけ型補聴器の商品例と特徴、参考価格を見ていきましょう。

リサウンド・リンクス クアトロ5

メーカー リサウンド
価格 片耳230,000円〜、両耳460,000円〜
特徴
  • スマートフォンアプリで音の微調整が可能
  • 持ち運びしやすい充電式
  • 繊細でバランスのとれた臨場感ある音質を実現

スマートフォンと連携できる利便性と、高音質な聞こえを重視している補聴器です。静かな環境でも騒音下でも、明瞭かつ繊細に音を再現します。

フォナック オーデオ ルミティ

メーカー フォナック
価格 片耳230,000円〜、両耳460,000円〜
特徴
  • 自分好みにカスタマイズできる雑音抑制
  • スマートフォン、テレビ、ロジャーなどに簡単接続
  • 歩数、装着時間、歩行距離・走行距離などのヘルスデータ追跡に対応

聞き取り疲れの軽減や雑音抑制にこだわった耳かけ型補聴器です。自分好みに雑音抑制をカスタマイズできるため、ご自身にとって最も心地よいと感じる聞こえに合わせることができます。

ポケット型補聴器の商品例・参考価格

最後に、ポケット型補聴器の商品例・特徴・参考価格を紹介します。低廉な価格帯ながら幅広い聴力に対応できる補聴器をお探しの方におすすめです。

コルチトーン TH-33DP

メーカー コルチトーン
価格 単体価格59,000円
特徴
  • 中程度〜重度難聴に対応
  • スリムなボディでパワフルな性能を実現

TH-33シリーズをハイパワー仕様にしたポケット型補聴器です。シンプルな操作性ながら騒音抑制スイッチや出力制限調節器を備えています。別売のイヤホンとYコードを使用することにより、両耳装用も可能です。

まとめ

補聴器には幅広い価格帯のものがあるため、どれを選ぶべきか迷ってしまうケースもあるでしょう。補聴器はあくまでも聞こえをサポートする医療機器のため、耳鼻咽喉科医の診断のもと補聴器の専門家によるカウンセリングを経て、最適な補聴器選びをサポートしてもらうことをおすすめします。今回紹介した購入先別・タイプ別の価格相場を、ぜひご自身に合った補聴器選びに役立ててください。

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リケン補聴器センターと池田補聴器は、
「AudioNova」ブランドに順次生まれ変わります。